同駅を起点にし、これがずっと続いているのです。しばらく道路づたいに辿って行くと、途中分断されている箇所はあるものの、明らかに誰がどうみても、電車が走っていたと思われる線路。『一体なんのために?』 『なぜこのようなものが長らく“放置”されているのか?』等々、不思議で仕方なかったのを覚えています。
私も大人になり、だいぶ時が経ってから「安比奈線」の存在を知りました。大昔、たしかに電車は走っていたのです。正確には貨物列車が。ただ、実際にそれが機能をしていたのは、もう40年以上も前の話‥。安比奈線の、線路だけは半世紀近くも、そこに在り続けていたのです...
面白いのは「廃線」ではなく、あくまで“休止”扱いであるということ。‥そう、休止ということはいつかまた、この線路の上を電車が走る可能性も残されているのです。したがって放置ではなく、いつかのために“保存”しておいてあるのですね。野球風にいうと現状維持(笑)。しかも計画として挙がっているのは今度は旅客線としてで、同じく川越市にある的場駅まで延伸する構想もあるそうです。
的場‥といえば的場直樹氏がファイターズの2軍バッテリーコーチに就任されましたよね(笑)。突拍子もないのは私の専売特許ですが、ハムをかじっていない同氏の抜擢も、なかなか意外な人事。
ロッテ時代のかっこいい応援と、ホークス時代にプレーオフでファイターズがリーグ優勝を決めた瞬間、森本稀哲がサヨナラのホームを駆け抜けた直後に、尻もちをついてうなだれていた姿が印象的でした。来シーズンからは因縁めいた?そのファイターズのユニフォームに袖を通して、ディフェンス面の強化に当たってくれます。選手と一緒になって動ける若さ(36歳)も魅力的。的場コーチ、よろしくお願いします!
さて、今度は駅の的場!(笑)。安比奈線の“復活”は現段階では相当難しいようです。ただ、あの朽ち果てた線路を整備し、森の中を走って行くジブリ映画さながらな景色を“安比奈線の車窓”から‥‥ぜひ眺めてみたい。以前からあの場所を知る者としては一層のロマンを抱いてしまうのであります。
稀にある西武鉄道主催のイベントでもないかぎり、線路内に立ちいることはできませんが、線路に沿ってルートを辿っていくことはある程度可能。天気が良い日などは本当にいい画が撮れますので、「廃○好き」さん達にも人気のあるスポット(上の画像はそうでもありませんが)。私も季節ごと年に何回か訪れては、うつりゆくその姿を収め、在りし日の安比奈線に思いを馳せています。