2015年12月18日

吉祥寺発 「少し呑んだ日の出来事」

2015年は色々と「迷い」が生じた一年だった。


賭けごとはおろか、パチンコすら一度も手を出したことがない。キャバクラにも‥海外旅行にも行ったことがない。ありがちな、周りにそそのかされて足を運ぶ機会も、自らも当然その意思はなかった。これまで何か“誇り”のようにも思えていたものが、根底から揺らぎ始めた。

旅行はまだしも、以外の行為は、決して褒められたことではないにせよ、でも本当にそれでいいのだろうかと‥‥。30うん年間生きてきて、私は一体なにを経験してきたのか。パチンコやキャバクラはその一例にすぎなく「未経験」があまりにも多い。せっかくこの世に生を受けたのに、自分は他者に比べて損をした生き方をしているのではないかと、あるとき強く感じた。


そうした、若干“鬱”に陥りかけた私を救ってくれた本が「火花」である。言わずもがなの芥川賞受賞作。ミーハーっぽくて、最初はいささか抵抗があったりしたのだけれど、知人に熱心に勧められて、私もいよいよ手に取った。


進む道がどうあるべきかに苦悩する主人公・徳永に、師匠と慕う神谷は『自分らしく生きろ』と教示する。‥この神谷という男も、人から褒められた生き方をしてきたわけではなかったが、作中、彼の言葉の数々には妙に説得力があった。そして、生き方に迷っていた私も徳永同様に、神谷の思想に深い感銘を受けた---

やりたくないものは無理にしなくたっていい。用もなく特別行きたくもない所へ、無理に足を運ぶ必要もない。意思の赴くままに、生きればいい‥‥。一見単純に思えるそんな事柄が、読み進めていくうちに「スゥー」っと、迷える私の中にも入ってきた。

これまで通り、好きなプロ野球が自分の傍らにあって、愛する人の幸せを願い、誰かのためにひたすらブログを書き続ける‥‥ただ、それだけの生き方。でも、これが私の、私だけの唯一無二な生き方であったのだ。ヒトの真似をする必要なんてない。たしかに私は“それだけ”で十分、幸せだった。

あらためて気づかせてくれた「火花」と今年、このタイミングで出合えたのは、自分にとって“宿命”なのかもしれない。200万人以上の読者がいたとされる「火花」に、さてあなたは何を感じ取っただろう。


本書にすっかり感化されてしまった、くだんの知人からの誘いで先日、東京都は吉祥寺に行ってきた。作中何度も登場してくる井の頭公園内を散策し、途中「いせや」という居酒屋で酒を呑んできた。


inokashira.park.jpg iseya.jpg


なにやら神谷のような、ガラの悪い(?)男も本当に存在しそうな大衆酒場。同店名物の焼き鳥をつつきながら、「火花」談義に花を咲かせ、また「プレミア12」が絶賛開催中の時期であったために、珍しく中田翔を少しだけ、褒めたりもしてみた。

まるで自分という人間の生き様がすべて、そこに集約されていたかのような、夕刻開始の「いせや」談合。よかった本の感想を語ったり、野球の話を延々としたり、報われたり報われなかったりの愛についての持論を展開してみたり...

そう、これこそがまさに“私の生きる道”、なんて曲名の歌も、以前にあったっけ。‥ただ、海外にかんしてだけは、いつかは自分も行ってみたいと本気で思う。

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posted by 羽夢 at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 野球雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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