2015年10月01日

「ベストピッチング」

ロッテの方が組みやすし‥なのか?


ハムが当たるファーストステージの相手。‥非常に悩ましい問題だけれど、個人的には西武の方が嫌だった。今年の対戦成績は圧倒的に分はいいが、何しろソフトバンクにも引けをとらない強力打線を持つ。後ろに不安があるとはいえ、岸に菊池と先発陣も粒ぞろい。2011年も2位のハムが、3位西武の前にCSであっけなく敗れ去った厭な記憶もある...

それに引き換えロッテは圧倒的に“タレント”こそ不足しているが、ここ10年。5年おきに(プレーオフを勝ち抜いて)日本一になるという何とも不気味なデータが存在している。9月30日の同戦では、またしても相手先発のチェン・グァンユウの前に打線が沈黙した。ここにきて「苦手投手」をつくってしまったのも、ハムにとって痛恨だろう...

したがって、極論とすればいずれのチームが相手でも、ハムは普段通りの野球を心がけるようにするより他ないわけだ。アドバンテージもない1stは、予想以上に苦戦をしいられるかも知れない。終盤やや調子を落としかけているメンドーサ、吉川。打では中田、中島卓也らの、一層の奮起を期待したいところ。


チェンが好投した試合は、木佐貫洋の引退試合でもあった。俗にいう松坂世代のひとり。先の森本稀哲といい、傍から見れば何とも早くて惜しまれる‥男たちの、引き際。

春先行ったファームの試合では、木佐貫が先発だった。当然若手中心の西武打線を相手に打ちこまれ、心配はしていたが、そうか‥あれから二軍でもひとつも勝てていなかったのか。早すぎると思えた決断も、これらのデータをみれば、何となく頷ける。


引退試合での木佐貫は、もう吹っ切れているようだった。短いイニングで‥というのもあったろうが、めいっぱい腕を振って投じた、伝家の宝刀・フォークボールのキレは、往時のものを思い起こさせた。ただ、ストレートは最速でも142キロだったか。この数値が今の、かつて剛球を投げ込んでいた木佐貫洋のすべてであったとも思う。

それでも1回を無失点、2奪三振‥。もちろん、相手も真剣勝負を挑んでいた。以前筆者が好きだったブログで容姿が「幸薄そう」などと度々“ネタ”されていた木佐貫。決して皮肉でない。記事をみてもらえば判るが、愛情表現の一種だ。3年という僅かな在籍期間でありながら、道産子ファンからもよく愛されていた。

同期入団で今季ふたたびチームメイトになった矢野謙次がおり、少し前まで二岡智宏もいた。キーワードはジャイアンツ‥。現在のように強くなる前の、低迷期にあった巨人で輝きを放っていた選手たち。その中で先発の柱でいた木佐貫は、若干“不遇”であったのかも知れない。そうした経緯に、何かいつも鬼気迫る面持ちで投げる彼は、たしかに影がかかっていようにも見えただろうか。

無事に「有終の美」を飾り、晴れやかな表情で臨んでみえた、引退セレモニー。天性の堅い表情を崩すことこそなかったが、あんなにも多くの人に見守られながら、現役を退ける木佐貫の野球人生は、まちがいなく幸せであったと思う。


‥本人は思い出に残った試合として、2年前の古巣・巨人戦での勝利を挙げていたけれど、私は少し違った。同じく2年前の6月13日、阪神戦での勝利。被安打2、完璧に封じ込んだ完封劇があまりにも見事で、印象に残っている。このとき、西岡剛が口にしていた言葉を、今でも忘れることができない。

『久々に良い投手を見ました』

敵にここまで云わせる選手も滅多にいない。おそらく木佐貫にとって、プロに入ってからの「ベストピッチング」ではなかったか。お立ち台にいた、この日最大のヒーローに贈られるファンからの労いの拍手は、どこまでも温かった。


≪関連≫
西岡「久々に良い投手を見た」…木佐貫“魔球”に阪神首位陥落 ※スポニチ

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ラベル:木佐貫洋
posted by 羽夢 at 10:50| Comment(0) | TrackBack(0) | FSコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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