2015年05月27日

元スカウトが語る、最強助っ人論

【巨人に“ポンコツ”が多かった背景】とは、今、まさにタイムリーなトピックとなってしまうのだろうか...


通訳などを経たあと、ヤクルト球団で長年、国際スカウト業務に従事された中島国章【プロ野球 最強の助っ人論】を読んだ。

古くはペピトーンにマニエル、一瞬の輝きを放った赤鬼ボブ・ホーナー。比較的新しめだと巨漢のブロス、更にはペタジーニやラミレスといった球史に残る強打者まで‥‥。自身が担当してきた助っ人外国人についての思い出話や、獲得の際の裏話が満載。また、ヤクルトファンでなくとも「スカウト目線」で見た、日本球界にアジャストする外国人の傾向も記されていて、プロ野球好きなら、かなり有意義な書物になると思う。




とりわけ秀逸だったのは外国人選手獲得にあたって、著者が“現役時代”に判断基準としていた、投打別18のポイントだ(共通項が3つ)。とにかく実例を交えながらの解説には説得力があり、唸らされることばかり。例を挙げると【マートンにもある「活躍する外国人打者の共通点」】 【サファテを強く推薦しなかったワケ】 こんな具合。

ただ読むだけのも良いが、私はこの本をもっとマニアックに活用してみた。たとえば日ハムにマイケル・クロッタという抑えの投手がいる。今年ここまで絶不調の彼は、一体何に問題があるのか?評論家の話によると球威や球速といったものは、前年と比べてもさして変化はないようだし...

ここで中島氏の「18のポイント」に当てはめてみると、おぼろげに不調の要因が判るような気がしてきてしまう。ポイント11【最低九二マイル(約147キロ)以上のストレートを投げられる投手】、ポイント12【日本人にはない角度や球種を持っている投手】 この2項目などは十二分に、クロッタは基準を満たしているように思える。

しかし、ポイント13【投球時、球持ちがよく、バッターが見づらいテークバックができる投手】‥これなんかどうだろうか。私はバッターボックスに入った経験はないけれど、傍目にも“見づらい”テークバックといった印象は、正直あまり受けない。あとポイント15【いつでもストライクゾーンに出し入れできる変化球を持っている投手】。クロッタ最大の武器は、やはりあの球質の重いストレート。‥ただ、それを活かすも殺すも「絶対的」な変化球が何かひとつ、必要であるということか。


「メンタル的」な部分を取りあげている箇所も興味深かった。随所に出てくるのは、既婚なら“夫婦仲”がうまくいっている外国人。女性問題を抱えている選手などはもっての他。“対象外”とすらなる模様だ。(著者が本書で絶賛していたアレックス・ラミレスの家庭問題が、最近になって取り沙汰されているのは皮肉だが)曰く、野球(仕事)に集中できないから‥が、その大きな理由らしい。なるほど、愛する家族が来日して発奮する助っ人は、かしこで見受けられる。


終章では見方を変えた「メジャーで活躍できる日本人選手」にも触れており、青木宣親(ジャイアンツ)の今季躍進のワケを知れれば、国内某有名投手がメジャーでは通用しないといった、いささか衝撃的な見解まであり‥‥。そして何より、この名スカウトが選んだNPB史上「最強助っ人」とは誰なのか---

プロ野球ファンと、特にひいき球団のスカウトには是非目を通しておいて頂きたい?珠玉の野球本である。

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posted by 羽夢 at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 野球雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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