2014年09月15日

「マジック」

“栗山マジック”というより、もはや「近藤マジック」と云うべきなのかもしれない...


その響きはスーパーカートリオがいた昭和の時代にも耳にした憶えがあるけれど、今回の“主役”は現役プレーヤーである近藤健介(21)だ。つい先日も2軍でも観たことのなかったショートのポジションに就いて度肝抜かれたが、きょう15日は久々に捕手として先発出場させてきた。

しかしながら常人には理解しがたい、時おりぶっとんだ決断をする監督だ。もう一敗も許されないような緊迫の時期に(笑)。元をただせば二刀流の大谷翔平なんか「まさに」といった感じだが、特に若手の選手にとって監督が栗山英樹でいることは、たいへん有意義である。その選手が持つ様々な可能性を“実戦”の中で模索してくれるのだから。こういった経験は、他球団ではなかなか積ませてもらえない。また一方では「ベテラン泣かせ」ともいえる。


その“恩恵”をモロに受けている栗山チルドレンのひとり、近藤に話題を戻そう。守備、とりわけ送球に難があったのは、監督自身いちばん判っていたはずだ。観ている我々にもまったく不安がなかったといえば嘘になる。それなら一体なぜ、今になってマスクを被らせたのだろう...

近藤の打力を最初から活かしたかったのもあると思うが、監督の心を大きく突き動かす要因となったのは、やはり先発投手を担った若き右腕・上沢直之の存在だったか。同期入団であり、日頃から仲の良い二人にバッテリーを組ませることで、ここのところ勝ち運にも恵まれていなかった彼の“風向き”を変えてあげたかった。そのために、いささか劇的と思われる療法を試みた‥というのが筆者の考えである。

あくまで「療法」。したがって、当日記念すべきプロ初完封を果たしたにもかかわらず、そうした事実を忘れてしまったかのように次回からはまた、大野や市川とコンビを組ませるなんてことを、あの監督は平気でしてきそうな気もしなくはない(笑)。‥いずれにせよ、今回の勝利は両者にとって大きな自信にはなっただろう。


近藤への不安は杞憂に終わった。キャッチング、スローイング、上沢を完封に導いた好リード。ノーミス。完璧だった。前々からそこにいたかのように、まるで違和感を感じさせず、捕手としての任務を全うする。捕手・近藤は錆つくどころか、むしろ以前より格段に成長を遂げていた。元々はキャッチャーとして評価され、名門校からプロの門を叩いただけはある。


この試合で近藤が捕手として、まだ「見切り」をつけられていないことは判った。内野を守った経験が生きたのかどうかは判らないが、ある意味これはすごいことだ。捕手でありながら、運動量の多い内野ポジションも、人並み以上にこなせてしまう‥。こんなスーパーなキャッチャーが過去にいただろうか。そうした特異な起用法に応えてみせる、近藤の業こそ「マジック」だ。


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posted by 羽夢 at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | FSコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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