2014年07月17日

大谷翔平がいる悦びと、ささやかな悩み

理想的な「エース像」に近づいてきている。


大谷翔平、前半戦終了時点で9勝1敗‥‥。特筆すべきは何より負けの少なさ。打者の援護点によって左右される白星の数よりも、勝率 の高さの重要性を、200勝投手の工藤公康氏もかつて説いていたことがあった。勝率.900は規定投球回数に達している投手中、リーグナンバー1の数字である。

北海道日本ハムは貯金2で前半を折り返したが、この大谷が稼いだ“貯金”がなかったら、今ごろ最下位争いをしていただろう。ただでさえ、主力とみなされていた投手が軒並み不振にあえいでいたのだから。‥まあ考えようによって、今シーズンの苦しかった投手陣の台所事情が、大谷を若きエースへと成長させたのかもしれない。

もっとも本人もその“自覚”があるようで、前回9日の楽天戦では中継ぎの負担考慮し、『最後まで投げきる』といい、実際に完投してみせた。こういった「有言実行」タイプの、頼もしすぎる投手をみるのは、まさしくダルビッシュ有以来である。


そのダルビュシュでさえも、今の大谷と同時期の頃は、まだまだスキがあった。直球もシーズン終盤になって150キロを出せるようになったほどで、投手として一層の凄みを増したのはプロ3年目から。20歳になったばかりの大谷は、今後どのような過程を経て「怪物」へと進化していくのか、もはや想像することもできない。

しかしながら、大谷にまったくスキがないかいえばそうでもなくて、16日の埼玉西武戦での5回4与四球が示すように、日によって制球にばらつきが見られるケースがあり、いくら160キロ近い剛球を放ろうとも、相手側からすればまだまだ付け入る隙はある。

さらに“足がつって”途中降板してしまう試合も、今日まで幾度かあったので、それらを改善させることが今後への課題となるのだろう。‥とはいっても他の投手には望めないような、高い次元でのものであるが。


その西武戦では四球などで貯めてしまった走者を、最終的には一度もホームへ還さなかった。日ハム時代のダルビッシュしかり、昨シーズンの田中将大もそうだったけれど、走者を置いたときに見違えるような投球をして打者を牛耳るのが、好投手の特徴でもある。本調子ではないながらも、“粘りきった”大谷翔平の投球に、また成長の跡を見た気がした。


「ピッチャー優先」で始まった今季の二刀流。‥でもどうだろう、ここまではうまくきているのではないか。

後半戦どうなるのかは判らないが、週の真ん中に先発登板して一日休み、週末のカードでDHでの出場を果たす‥‥。非常にスムーズな流れで、いい方法を編み出したようにも思える。

ただ、ここにきて主軸の陽や中田が故障がちというチーム事情もあって「指名打者枠」を譲っているのだが、二刀流を継続させるのであれば、できたら代打かDHのみでの起用に限定してほしいというのが本音のところだ。過度な負担をかけて故障を負わせてしまうのが、ファンとしても一番怖いし、辛い...


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7月6日付【スポニチ】紙面より


最近はどうも感覚が麻痺しているのが悩みの種。というのも大谷の常時155キロ前後のストレートに魅せられ続けていると、他の投手たちの速球が何だか“平凡”に思えてならないのだ。アンソニー・カーターあたりも、おそらくかなりのスピードの球を投げているはずなのだが。


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ラベル:大谷翔平
posted by 羽夢 at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | FSコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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