2013年04月30日

【書評】 知将 上田利治 -千勝監督のリーダー学-

久々に野球関連で読み応えのある、書籍と出会いました。





上田利治さんがお書きなったわけではないのですが、デイリースポーツの「元番記者」たちの手によって、“ウエさん”の生い立ちから野球殿堂入りされるまでの球歴を、丁寧に描いてくれています。


本の感想に行く前に‥‥日ハムの監督されていたこともあったじゃないですか?就任が決定したとき、ウチの父がかなり喜んでいたんです。東映時代から数十年来のF党の親父が。

当時の私はちょっと不思議に感じていました。だって上田さんといえば阪急ブレーブスを率いて、何度もチームを日本一に導いた監督さん。当然ハムの前にも大きく立ちふさがっていた“憎き”な存在になっていてもおかしくないところを(しかも大沢親分の後任だというのに)、大歓迎していたのですよ。


まあそれは実際にハムでの戦いぶりやチーム作りをみながら、自分でも納得できてしまう部分は多々ありましたけれど。ただ、父が歓迎していた本当の理由は、ひょっとしたらこの本に書かれていたようなことだったのかなと、少し考えを改め直しました。とにかく上田さんは...


頭の良い人だったそう


大学卒業後の進路を決める際、普通の選手ならプロ野球か?社会人か?になるのを、上田さんの場合は 『野球か?司法か?』。つまり野球の道を選ばなければ、弁護士になっていた可能性もあったというわけです。いや?可能性があったどころか間違いなく弁護士になっていたでしょう。関大法学部の入学試験にもトップ合格されていたくらいですから。

そもそも野球界では異例中の異例、【法学部卒】の時点で、私もそのことにもっと早く気づくべきでした(笑)


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中にはお宝Photoも満載!


大学時代の逸話もすごかったですけれど、阪急の監督になってからのエピソードはさらに!パ・リーグファンの私なんかからしてみたら、それこそ目から鱗の状態でした。山口高志投手の獲得をめぐり、ドラフト会議で近鉄・西本幸雄監督と交わした言葉‥‥バンプ・ウィルス選手との間にあった確執を赤裸々に‥‥「10.19」の向こう側で‥‥西崎幸広投手をトレードに出した、真の狙いとは? 等々...

あと1978年に上田さんが監督を辞任した理由として、表向きには日本シリーズでの遅延行為、あの1時間19分の猛抗議の責任をとった、のような感じで云われていますけど、実はもっと“深刻”な理由が他にあり‥‥なんてことは本書で初めて得た知識です。


ハムとバファローズファンはもとより、旧阪急ファンは絶対に読んだ方がいいですよ(笑)。本当に面白かった。というか、「タメになる」が適切?

野球選手としては突出した成績は残せなかった上田利治さんでしたけれど、もともとハムは現役時代にメジャー経験のないヒルマン監督しかり、大沢親分や栗山現監督もどちらかといえばその部類に入るのかな。監督として一層の輝きを放った【知将】とは、なかなか相性のよい球団です。

それだけに「上田ハム」で一度も優勝できなかったのは、ファンとてやはり悔やまれます。いい線までいっていたシーズンもあっただけに。‥でも振り返ってみるとナンダカンダ楽しかったです。あの時はあのときで(笑)。また今とはちがった応援のしがいもありましたしね。


≪追伸≫
この「書評」を書いたのは偶然でしたが、ブレーブス時代に抑えも務めたアニマル・レスリーさんが亡くなられたそうですね。アニマルさんにマウンドで“ボコボコ”にされた捕手・藤田浩雅さんのことも、本の中で登場してきています。在りし日のお姿を偲びつつ、ご冥福をお祈りいたします。

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posted by 羽夢 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 野球雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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