2012年08月18日

【変化してく心】 吉川光夫


【なんで光夫なんだよ...】


おもえば昨シーズン、ファイターズのペナントレース最終戦の先発を務めたのが、それまで勝ち星なしの左腕・吉川光夫だった。私は最多勝のタイトルがかかり、しかも国内最後の生観戦になる可能性もあった、ダルビッシュ有の雄姿を見届ける気満々でいたため(実際に先発予想もされていた)、不埒でありながら内心冒頭のような感情を抱いてしまっていたのだ。

そこで目の覚める快投を見せてくれたならファンとして救われるものの、残念なことにマウンドに立っていたのは勝負どころで四球を出して長打を浴びる“いつも通り”の背番号34の姿‥。振り返ってみると梨田前監督にも期待をかけられ、随分とチャンスはもらっていた。ただ、昨年に関していえば結局最後までそれに応えることのできぬまま、敗戦投手となっている。


‥あれから1年も経っていない8月11日、場所は奇しくもあのときと同じ西武ドーム。吉川の投球に、ふと涙を浮かべている自分がいた。涙の“種類”は昨年までとは違う。嬉し涙を飛び越えた、感動の涙である。

自身5年ぶりの完封を目前とし、打席に代打の中村剛也を迎えたシーン。残りの力を振り絞るかのように、150キロ台の速球を連投。すばやく追いこむと最後はよく腕の触れたカーブが鋭く落ちていき、中村のバットが空を切る。

カウントを悪くしては毎度ストライクを取りにいく球を痛打されていた、あの頃の吉川はもうどこにもいなかった。この日が今季初完投、しかも自身初となる無四球試合。今まで課題とされていた制球面の悪さが劇的に解消した左腕は自信に満ち、堂々としていて本当に頼もしく映った。


そして、中5日での登板となった17日の千葉ロッテ戦。前回よりコントロールは乱していたものの、この試合でも「進化」した吉川を見ることができた。

四球と安打によって無死満塁という局面を迎えてしまった6回は動じることなく、最少失点でピンチを切り抜けた。今シーズンの吉川はこれができる。いわゆる走者を背負ってからの粘りの投球。昨年までのようにズルズルと崩れていくケースはほとんど見られなくなった。


相手エース・成瀬善久との投げ合いを制し、これで自身初の二桁、10勝目を手にした吉川。勝ち運に恵まれない時期もあったが、そんな不運も乗り越えた“白星ラッシュ”の新エースが誇らしい。

球の速さと強さを目の当たりにして、将来的には「石井一久のような投手になるのではないか?」と、新人年に私が抱いた希望的観測。それが今や全盛時代の同投手に匹敵するくらい、打者を圧倒し、見る者を魅了する。

幾分虫のいい、私みたいなファイターズファンが今季の彼に対し思うこと...


【光夫の登板日が、待ち遠しくて仕方ない】






posted by 羽夢 at 01:03| Comment(4) | TrackBack(0) | FSコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
自分もずっと吉川投手に期待していた一人です。
絶好調の西武打線相手にまさかの「無四球」完封は目を疑いました。
昨日も四球連発で崩れかかっても試合を壊さない粘りは、昨年とは別人。10勝目は苦しむかなと思ったら、あっさり決めましたね。しかも明らかに吉川よりも好投していた相手エース成瀬を相手に。
登板の度に涙してる、私も都合のいいハムファンの一人です(笑)
Posted by pekiris at 2012年08月18日 05:30
>pekiris様

こんにちは!貴殿のようなファイターズファン及び、吉川投手をずっと応援してくれていた方を知れて大変嬉しく思います。

たしかにわりとあっさりと?二桁到達させましたね。思えば春先に元オリックスの野田さんだったかな。吉川投手のピッチングを見て『今年は二桁勝つ』と断言されていたのですよ。ひいき目ありの岩本さんではないですからね?(笑)今それが現実のこととなって、感無量であります..
Posted by 羽夢 at 2012年08月18日 09:46
羽夢さん、こんにちは。

今年は初実戦の名護での紅白戦に先発した吉川投手を見ています。その時はビジュアルを忘れかけていて、「あれ、誰だったっけ?建山投手?...なわけないし...」

そうです、自分のなかでは過去の人になりかけていたのです。でも、今季は紅白戦の投球から期待させるものは持っていました(でも球のキレは昔からでしたね)。

中継ぎ陣の酷使が心配ですので、完封はありがたいですし、球宴前のラジオ番組で本人も「完投を目指す」とコメントしていたのですが、個人的にはスターターとして今後もQSを重視したピッチングを期待しています。
Posted by 南の国から at 2012年08月23日 12:50
>南の国から様

こんにちは!いつもありがとうございます。
キャンプ時から良い投球を続けているとは聞いていましたけど、まさかここまでとは‥。吉川投手の驚異的な成長は本当に頼もしく、そして驚いています(笑)

>>個人的にはスターターとして今後もQSを重視したピッチングを期待しています。

はい、中継ぎ陣を休ませたい気持ちは大変ありがたいのですが、そこまであまりガチガチにならずに、今まで同様「先発投手」としての役割を果たしていってくれたらと思います。
Posted by 羽夢 at 2012年08月23日 15:01
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