2012年05月05日

【親心】 未来のエースへ


『金村か?岩本か?』


と、尋ねられたらどう答えるだろう。ガンちゃんこと、岩本勉の開幕試合で2回の完封勝利。このインパクトの大きさは相当なもの。ただ、4年連続二桁勝利は立派すぎるし、通算成績も勝ち越している点で【エース】の称号を与えたい投手は、やはり金村曉になるだろうか。

金村は98年のシーズン途中、中継ぎから先発に転向。安定した投球を続けて最優秀防御率のタイトルを獲得した。その勢いのままに、翌99年は開幕からローテーションに加わり、初登板から3試合連続で完投勝利をあげている。しかも、うち2試合が完封。

なかでも4月13日のダイエー戦は工藤公康との投げ合いを制し、10回を零封したゲームは圧巻の投球だった。開幕投手を務めたのは岩本の方で、こちらも近鉄打線をシャットアウトしているのだが、以後の安定度からいって、当時じゃっかん22才だった金村曉の方が、早々からチームの【大黒柱】になりゆる“オーラ”を煌々と放っていた記憶もある。


しかし、皮肉だ

先のダイエー戦。0−0のスコアのまま、工藤は9回を投げきったところで球数が150近くに達し、後続の投手にバトンを渡している。一方“続投”した金村は危なげなく、10回も抑えて勝利投手になったわけだが、中6日あけて登板したオリックス戦以降は、肩の故障でプッツリとその姿を消してしまった。

細身の身体に多少の無理もたたっていたのだろうか。結局、復帰したのは秋風も吹き始めた9月。対照的にあの日、無理をしなかった(させなかった)工藤は年間を通じてフル稼働をし、11勝をあげてMVPにまで輝いている。工藤の降板時、惜しみながらも『まだまだ先は長いから』と口にしていたテレビ解説者の言葉が、今になって胸に染みてくる。


以降、あの年の春先にみせてくれたような抜群な安定感、球のキレといったものは正直欠いていたような気もする。ただ、金村には“巧さ”があったから4年も連続して二桁勝利をあげれた。それだけに「故障さえなかったら、どれほど凄い投手になっていたのだろう」とも、感じれてしまう。故障をする前はハッキリ言ってあんなもんじゃなかった。通算89勝...彼のポテンシャルからみて、おそらくその倍近くは勝っていたのではないか。


井口・小久保・松中・城島・・錚々たるメンツ



先日、日本ハムの元エース・津野浩氏が現在チームをけん引している斎藤佑樹について触れ【後半バテなければ良いが】と、心配されていた。たしかに前半勝ちまくって後半がサッパリ...いう投手が過去にわりと多くいる。

今シーズンは特に斎藤、吉川光夫といった若い投手たちがローテを張っているだけに、なかなか先のことまでは見えていないかもしれない。だから“スタミナ切れ”を起こしてしまうのは、ある種仕方ないにせよ「無理を押して」とかは絶対にしてほしくない。若さの特権“イケイケ”でいけるのは今のうちだけ。

工藤の現役時代の逸話などを訊いていてもわかるように、かえって若いときの身体のケアの方が長くこの世界でやっていく上で重要なのは明白。順調にいっているからこそ、うまく自分の身体とも向き合い、できるだけ長く、今の“オーラ”を放ち続けていてほしいと願う。





posted by 羽夢 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | FSコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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