2012年02月22日

背番号『12』物語 【田中幸雄〜松本剛】

今季からファイターズの背番号「12」を背負うのはルーキーの松本剛(帝京高)田中幸雄氏以来の『大型遊撃手誕生か?』と期待を抱かせてくれる選手です。高校生離れしたガッチリとした体型も、入団当初の氏によく似ていますよね。弾丸ライナーでレフトスタンドに運んでいった、昨夏の甲子園での特大アーチは鮮烈な印象を残しました。当面は中田・杉谷に代わる「新・鎌ヶ谷の星」を目指し、早期の1軍昇格を望みます。


ところで‥この背番号「12」を松本が背負うと聞いたとき、驚きませんでしたか?野手が付ける番号としてはかなり珍しい方だと思います。私も最初は“球団初”となる野手12番に少し戸惑いましたが、徐々に『とうとうこの時がきたか‥』 そんなような気持ちに変わっていきました。

言い方が適切ではないかもしれませんが、ファイターズでは 「縁起が悪い番号」として知られています。12番を背負った投手が故障などの原因によって、早々にチームを退団してしまうといったケースがやたら目につくのです。それならばと、2010年からは外国人投手に付けさせて風向きを変えようとしたのか、カーライルも昨年のオビスポも、結局1軍で1勝も挙げることのできぬままチームを去っていきました。では日本ハム球団となってからの歴代背番号「12」選手を少し振り返ってみましょう。


1974-1976 藤原 眞 23勝48敗3S
1977    中原 勇 5勝6敗   
1978-1981 宮本 好宣 2勝4敗
1982-1989 田中 幸雄 25勝36敗16S 
1990-1991 舟山 恭史 0勝0敗
1992-1993 上田 佳範 0勝0敗
1994-1995 関根 裕之 47勝45敗 
1996-2000 沼田 浩 8勝5敗
2001-2002 加藤 竜人 3勝5敗
2003-2007 鎌倉 健 7勝7敗
2008    歌藤 達夫 3勝4敗
2009    ≪空き番≫
2010    B・カーライル 7勝15敗
2011    W・オビスポ 8勝4敗
※右は他球団在籍時も含む通算成績


一番長い期間、「12」を背負ったのは田中幸雄投手。1985年のノーヒット・ノーランやストッパーとしても活躍するなど、12の印象がもっとも強いのは同投手でしょうね。ただ、このあとが受難続き。

1991年の“ドラ1”上田佳範は肩の故障から投手に見切りをつけて、入団2年目に野手転向。「12」の中では“勝ち頭”の関根裕之も「47」に変更した途端にケガが癒え、エース格に上りつめたという皮肉。ルーキーのころ、すなわち故障前は晩年の関根投手からは想像もできないような豪速球を放ってたのですけどね。

個人的に応援していたのが沼田浩。先発の谷間で出てきてポッと好投したりすることもあって、その成績以上に印象度は高いのです。沼田投手も入団時は150キロを越す、速球派の触れこみでしたけど1年目のキャンプ時の負傷が思っていたよりも尾を引いてたのか、プロ入り後はサイドからのクセ球で相手打者を幻惑するような技巧派投手に転身していました。捕手の野口寿浩とともに上がったお立ち台で‥

『なにも速いボールなんかなくても、低めにボールを集めれば抑えることができる』

なんて、壇上で女房に讃えられていたことをよく覚えています。


1998年6月7日のロッテ戦では初完投!
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そして、ある種“象徴”とでもいいますか‥ 鎌倉健投手。ひじょうに期待されていた選手で、新人年に変則サイドから140キロ台中盤の快速球を放っていたときは何か将来が末恐ろしい気もしました。3年目には7勝をあげて順調に階段を登ってきているように見えましたが、肘の手術後は以前の速さは甦らず‥。わずか5年でファイターズでの野球生活に幕を下ろしました。『故障さえなければ』 どうしてもそんな風に感じてしまう、本当にもったいなかった投手ですよね。


このように「12」を身に纏った投手は若くして故障が付きまとい、背番号変更はたまた野手転向などを余儀なくされています。しかし、だからといって他球団なら主力級の10番台を欠番にするのもどうかと思うし‥ 『ん〜それならピッチャーじゃなくてバッターなら大丈夫だろう?』的な、ファイターズ球団においては前例のない、画期的な試みとなるわけです。

こんなことを言ったら若い松本にプレッシャーを与えかねませんけど‥。それでも他球団を見渡せば楽天・草野や巨人の鈴木尚といった野手の「成功例」もありますし、野手・松本があらたな「12」ストーリーを紡いでいくのも悪い話ではないかもしれません。名前のような剛い心を持ち、長い“呪縛”から解き放ってくれるような活躍を、心から願います。





posted by 羽夢 at 15:56| Comment(4) | TrackBack(0) | FSネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
興味深く読ませていただきました。

どの球団にもあるんですよね。呪われた番号が。近鉄でいうなら「18」辺りでしょうか。

ファイターズの12番と聞いて、即座に思い浮かぶのは、私も田中幸雄投手ですね。唯一の完封試合が無安打無得点というのがインパクト大ですよね。あとあの独特のフォーム。忘れられないです。
Posted by EILEEN at 2012年02月22日 21:20
>EILEENさん

>>近鉄バファローズ

以前そちらで見かけた「アルバトロス」の方もそうでしたよね。山村さんもそうでしたっけ。そう言われてみるとたしかに‥。ドラ1ですものね。國學院の酒井投手は個人的に好きでしたよ。あのタフネスぶりが(笑)

>>田中幸雄投手

私がバッターだったら当たりたくない投手です。ただでさえ長身で迫力満点なのに、スピードが速い荒れ球‥。これは恐怖ですよ(笑)一度、石嶺選手の頭にぶつけたことがありましたけど、むしろ起きあがって乱闘まで仕掛けた石嶺さんに脱帽です(笑)
Posted by 羽夢 at 2012年02月22日 22:14
はじめてコメント致します。
興味深く読ませていただきました。
ファイターズの背番号といえば「9」の縁起が良くないような気がしていたのですが(近年では小田が少し活躍したくらい)、言われてみれば「12」もあまり良くないのですね。
ホフパワー(9)と松本(12)には、がんばってほしいですね。
ホフパワーは早速ケガをしましたが(^_^;)
Posted by TO at 2012年02月26日 02:08
>TOさん

はじめまして。
これはこれは!阿久根さんに荒井修さん、そしてホフィですか‥。そうですね、たしかに「9」もそんな匂いがします(笑)

でも当時感じたのは小田さんは「51」のままでよかったと思ったんですよ。あの番号でブレイクしたのだから、小田さんには相性のよい番号ではなかったのかと。それに51だって悪い番号ではありませんしね。事実9に変更したらまた故障がちになってしまいましたから‥
ありがとうございます。この番号も十分研究の対象に値しますね(笑)
Posted by 羽夢 at 2012年02月26日 11:33
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