2011年10月15日

【次期監督候補】 -野球カード語り・特別版-

百貨店での買物に親と一緒についていき、ネクロスの要塞という、オマケ付きお菓子一個買ってもらうのが密かな楽しみでもあった。そんな決して裕福ではない家庭に育ちながらも『あの時代はよかったなぁ』なんて、最近になってよく思うことがある。バブル景気で社会全体に活気があったというか、「ALWAYS 三丁目の夕日」ではないけれど、1980年代の日本もわりと希望に満ちていたように感じる。


当時、小学生だった僕は「燃えろ!プロ野球」なる、野球ゲームに没頭していた。以前ここで触れたこともあるが、このゲームで野球のおおよそのルールを覚えた。にわか仕込みとはまさにこのことか。当然のように私が指揮する球団は。オレンジ色がまぶしかったF!‥いや、実際にはそんなまぶしい色なんかしてなかった気もする。あらため、ダイダイ色のF!

このバーチャルの世界で、僕はプレーヤー兼監督としてチームを優勝に導いた。特A級のホームラン打者もいなかったF軍団を率い、長いペナントレースを勝ち抜いた充実感は他球団の比ではない。『どうだ!凄いだろ?』と同級生にいいたいのは山々だったけど、誰も羨ましがってくれなさそうだから、小学生ながらにそこは自重した。

ところが優勝をはたしたあと、僕はある“誤算”に気づいてしまう。両打ちの打者、すなわちスイッチヒッターは「バッターボックスで自在に左右を変えることができる」というではないか。こんな画期的な機能があったのにも関わらず、僕はそれを活かせずにいた。“ウチ”にも優秀な左右打ちの選手が存在していたというのに。


しらい! しらいだ!?


リアルネーム・白井一幸。通常の右打席はパワーがあってよかったけど、左打席には巧打もあったはず。長いペナントレースで白井の能力を全部引き出してやることができなかった。不覚‥

この機能が登場したのは1988年版の「萌えプロ」だが、選手は前年のリアルな成績に基づいて、各々の能力を反映させている。このバーチャルな世界での白井は、監督の僕を驚かせるほどの“ホームランバッター”だった。

プロ4年目の1987年はそれまでの通算本塁打10本を大きく上回って、一気に15本をマーク。それも一日に左右両打席でアーチを駆ける記録をつくるなど、前年までの「守備の人」のイメージを覆すほどの変貌ぶりだった。聞けば当時としては珍しい、ウェートトレを用いて筋力アップを図った結果が、コレだったのだという。

おかげでホームラン打者に乏しかったウチにおいても、“しらい”はF打線の「核」として活躍してくれた。左打席でも打たせてあげていたら、40本くらいは軽く打っていたかもしれない。今思うと悪いことをしてしまった。以後は9年間で計24本塁打‥。“しらい”がホームランバッターとしてインプットされていたのは、おそらくこの年だけだったのだから。


そういえば、リアルな白井一幸氏が来季の北海道日本ハムの「次期監督候補」として名前が挙がっているという報道を耳にした。ここに思い出の一枚がある‥



カルビープロ野球1993より
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今でこそ、その風貌と落ち着いた喋り口でどこかインテリーな雰囲気を漂わせてはいるが、ご覧あれ!この泥んこまみれの白井氏の姿を。激しいノックを浴びせられたあとか、はたまたヘッドスライディングをした直後なのか‥。僕らがいつも目にしてきた、白井氏の現役時代の印象が、まるでこの写真に集約されているかのよう。F党宣言!のP165に名エピソード有り


球界でもセカンドの「名手」として有名だった白井氏。現在ファイターズで同じポジションを守っている田中賢介も同氏からは2軍時代から相当影響を受けていたという。打撃面でも坪井智哉がタイガースから移籍してきた年に、その指導ぶりを絶賛していたのも忘れられない。

北海道移転後はT・ヒルマン監督の名参謀として名を馳せた。いよいよ監督としてその頭脳を生かす時がやってくるのか。現在はベイスターズの2軍監督を務められているということで、今後まだどうなるかはわからない。ただ、もしファイターズの監督になるというのなら、その時は両手をあげて歓迎したい。


白井一幸のサヨナラホームラン映像(過去記事)


posted by 羽夢 at 16:10| Comment(5) | TrackBack(0) | FS特別企画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも楽しくて為になるエッセイありがとうございます。
私、羽夢さんと同じ世代かもしれません(笑)白井さんのあのホームランの試合もドームで見てましたよ(><)

新監督栗山はちょっと…(^^ゞ羽夢さんはどうですか?私的には白井さんかヒルマンがいいです(笑)
それではこれからも更新楽しみにしてます!
Posted by あかね at 2011年10月15日 19:14
白井じゃ地味だろwww
Posted by ルイス at 2011年10月16日 01:30
あかねさん、こんにちは。
そうでしたか。あの場にいらっしゃったのですか。あのホームランは劇的でしたよね。結果論でモノを言って恐縮なんですけど、実はあの時なにか予感めいたものを感じていたんです。そうしたら本当に白井さんが打ってくれて‥。時間もそうだし、振り返ってみたらピッチャーも赤堀投手でしたからね。本当に神がかっていたと思います。

栗山氏は指導者経験がないのが、少し気になりますかね。主婦に人気はありそうですけど。白井さんではありませんが、自分もできたらOBの方に監督を務めてもらいたいです。
Posted by 羽夢 at 2011年10月16日 13:39
今でこそクールで知的な…のイメージの白井一幸氏ですが、彼が入団してから数年、試合後に握手してもらう時にいっつも思い詰めたような顔をしていて、何ともストイックなオーラが出ていました(サインや握手をお願いしたら凄い笑顔で応対してくれたんですが・笑)。

涙のサヨナラホームランの直後、東京ドームの駐車場で観に来てた奥様と抱きつくのがプロ野球ニュースで映っていて、あれもまた東京ファイターズ屈指の名シーンでした。


数年前、白井一幸氏自身のブログでもあの時の記述があったのですが、未だに興奮醒めやらずといった案配の珍しく興奮した執筆で、こちらまで嬉しくなりました。
Posted by ばいきんまん at 2011年10月21日 19:51
ばいきんまんさん、いつもありがとうございます。
なんと、奥様とのそのようなことが。それは見逃していました。

私も氏のブログは拝読しました。でもご本人だって忘れられるはずがありませんよね。だって、あの試合での喜び方‥大沢さんと抱き合っていましたもんね。観ていた私でも、今までのベスト3に入る試合かもしれません‥
Posted by 羽夢 at 2011年10月21日 23:04
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