2010年11月06日

-惜別- 紺田敏正・須永英輝 【白の境地】

いつの日の放送だったか‥ タレントの石橋貴明がMCを務めたMLB主義という深夜番組で、ある専門家が塁間タイム(27.431mを駆けぬけた時の速さ)を12球団の選手で競わせたら、ファイターズの紺田敏正が一番なのでは?という、見解を語っていたことがあった。

入団時から定評があったその圧倒的な速さ。ファイターズでは「持ち味」を存分に生かして勝負所での代走要員、または試合終盤の守備固めとして出場し、森本稀哲・稲葉篤紀らと最強外野陣の一角を形成してきた。

その紺田のデビュー戦を今でも忘れることができない。
2003年9月30日、大阪ドームでの近鉄戦。8回に代打として登場。相手エースの岩隈久志から鮮やかな流し打ちを披露、打球が外野手の頭上を越すとトップギアに入った快速・紺田は一気に3塁を陥れる。続く2打席目では1、2塁間に転がしての内野安打。2打数2安打デビューといった結果以上に、自慢の脚力をいかんなく発揮した紺田流のデモンストレーションは爽快そのものだった。



思えば今季のペナントレース終盤、不甲斐ない投球をしていたファイターズの投手に対し、某OBが厳しい言葉を投げかけていたことがあった。


『もう7年目でしょう?』


敗色濃厚の試合のなか、失点を重ねながらも彼は投げ続けていた。
プロ7年目の25才、須永英輝 ‥ここまでプロ未勝利。

3季連続甲子園に出場し、「超高校級」と謳われた須永は移転元年にファイターズに入団。実際1年目にみせてくれた、しなりの良く効いた左腕から繰り出される直球には威力があり、スライダーのキレも抜群。ファームでは10勝をあげて最多勝を獲得‥。「次期エース候補」きっと多くの人の目にはそう映っていたはずだ。

前途有望だったこの左腕に、一体何が起きてしまったのだろうか。制球を気にするあまり腕が振れなくなりその結果、球威も失われてフォームを崩した。豪快だったピッチングはどこか影を潜め、小手先だけで交わそうとする苦し紛れの投球‥

それでも今シーズンからフォームをサイド気味に変更し、もうなりふり構わずに自分の「居場所」を探し求めていた須永。かつてこんなことを云っていた。巨人志望だった須永にファイターズが強行指名し、当時の心境を色に例えて灰色。ヒルマン監督と初対面し、少し入団に前向きになった白色、晴れて北海道日本ハムに入団することが決まった時のバラ色

プロ野球の世界に身を投じることがゴールではない。すべての始まりはそこからなのだ。そういった点で須永にはもう一度、無の境地「白色」に戻す機会が巡ってきた。

幼少の頃から憧れていた球団で念願のプロ初勝利を手にしたその時こそ、心のキャンバスは真のバラ色に染まる日が訪れる。須永英輝の再出発が始まった。


そして、紺田。新天地で外野のポジション争いは熾烈を極めるが、最大の持ち味である脚を武器に、1軍戦線に生き残りたい。打撃面は若干淡泊な面もありながら、一度打ちだしたら止まらない爆発力も持ちわせている。

紺田が走塁面なら得意分野、守備の「一芸枠」で原・巨人に重宝され成功している、同じくファイターズから移籍の古城茂幸の存在も頼もしい。

何より野球界において3本の指には入るであろう、甘いマスクの持ち主。1軍に定着さえすれば人気者になることは必至。須永とともに、今回のトレードを「チャンス」と捉え、両者のさらなる活躍を期待したい。



※最後までお読みいただきありがとうございます。代わりにやってくるオビスポ投手は、個人的に2桁近く勝つのでは‥と睨んでいるのですが^^;同じように思っている方、またこの記事を読んで当時を少しでも懐かしく感じてくれた方がいましたら、ワンポチのご協力、よろしくお願いいたします。にほんブログ村 野球ブログ 北海道日本ハムファイターズへ



posted by 羽夢 at 17:20| Comment(6) | TrackBack(1) | FSネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 紺田は足の速さもさることながら、その能力を十二分に活かす技術、そして走るときの意識の高さが素晴らしいですね。これだけであれば、充分アメリカで通用すると思います。
 あとは、打撃の指導者に恵まれなかったのが残念ですね。ほぼ自己流であれだけ打てるのですから、紺田に合った指導者に磨かれていたら、せめて新庄程度の打撃は身につけられたのではないかと思います。
Posted by 世界日本ハム at 2010年11月06日 21:57
こんばんは。
このトレードは少々驚きましたね。紺田を出しますか…。
あの足と守備力は非常に魅力的なんですが…。
あと須永。あれだけの才能がありながら未だに未勝利。何やってんだよ、と思ってました。いつだったか、マリーンズ戦で九回まで無失点の試合がありましたが、あの試合で勝っていれば少しは流れが変わったのかな。

野球人生の流れを変える意味でも、彼にとって良いトレードになれば、ですね。
Posted by EILEEN at 2010年11月07日 03:33
世界日本ハム様、お久しぶりでございます!

なるほど、紺田は指導者に恵まれなかったと!1年目は確かファームで3割をマークしていたんですよね。その時の打撃コーチは五十嵐氏でした。

はい、当初は同期の小谷野と比べても打撃センスに関しては紺田の方が上だったようにも感じました。ただ、その後ケガをしてしまったのが彼にとって大きかったですよね。

初本塁打を打った2008年は外野手のレギュラー不在、森本の長期離脱などでポジション獲りには絶好のチャンスだったのに、紺田自身もケガをしてしまいました。身体能力はそれこそ新庄氏にも勝るとも劣らずなのに‥見ていた我々にとっても悔やまれます。

以前、坪井がファイターズに来て白井一氏と出会い、生き返ったという話を聞いたことがあります。紺田も環境が変わって良い指導者と巡りあえるといいですね!
Posted by 羽夢 at 2010年11月07日 22:18
EILEEN様、いつもありがとうございます。

実はファイターズには紺田と同タイプの選手が結構いまして、放出をまったく予想できなかったわけでもないのですが、いきなりのトレードで、しかもジャイアンツ相手、しかも外国人投手と交換ですよ!?(笑)これには驚かされました。

はい、私も須永のその試合に関しては以前触れたことがあります。9回零封なら普通は勝ちますよね。この辺りも彼にはツキがなかったのかなと。でもルーキーの時は本当に素晴らしい球を放っていました。1年目の紅白戦で好投してた姿は今でも目に焼き付いています。

幸い、読売には左だと金刃と山口ぐらいですか!割って入れる余地は十分あると思うので、まずはワンポイント!1軍入りを目指し、頑張ってもらいたいです。
Posted by 羽夢 at 2010年11月07日 22:38
こんにちは。
羽夢さん。
今回のトレード、正直驚かされました。
紺田選手、須永選手が出された事よりも、外国人をトレードで獲得した事です。
彼には失礼かもしれませんが、オビスポ選手クラスの外国人なら、いくらでも探せるでしょうし、何よりも彼自身、今年度自由契約の可能性すらあったのですから、その後の獲得だって出来たんです。
結局は、紺田、須永両選手が構想外だったんでしょうね。
日ハムは、この手のトレード劇はよくあります。
木村、古城、城石、稲田…。
彼らには、一芸に秀でた素晴らしい素質がありましたが、彼等を放出した時は、同じタイプの選手がいた事や成長著しい若手の存在がありましたよね。
紺田、須永両選手には新天地に行き、日ハムを悔しがらせる活躍を期待します。
今年は、まだまだトレードの可能性が有りますよね。
例年に比べ、退団選手が少ないですから。
私個人、トレードを負に考えないように言い聞かせています。確かに、愛すべきファイターズの選手が出て行くのは辛く身を切られる思いで、時には愚痴も出ますが、柴田選手や間柴選手のような素晴らしい輝きを放つ選手も獲得できますから。
とは言え、シーズンオフはシーズンオフで色々と考えてしまいますよね。
Posted by 黒猫 at 2010年11月08日 10:25
黒猫様、いつもありがとうございます。

>構想外

はい‥思いたくはないですが、やはりそう思ってしまいますよね。今年ドラフトで6選手指名して、トレード以前まででファイターズを退団することが決まっていた選手が4名。それでこの須永と紺田を合わせたらちょうど6選手となって、プラマイ0の計算になってしまいますからね。オビスポはカーライル投手の代わりだと考えたら、さらに‥。

でも私はオビスポの力はわりと買っているのですけどね。ほら去年の日本シリーズでの投球などを見ていまして!彼を来年ローテに加えるとしたらケッペルとウルフ、外国人投手が3人になってしまいますね。さすがにこれもどうかとは思いますけど(笑)

はい、私もトレードはこれで済みそうにないと思っています。それと来季は外国人の野手を獲得するといった噂も聞きました。ますます競争が激化しますね。

黒猫様、やはりあなたもタダものではありませんね?(笑)柴田選手に間柴選手‥ 素敵すぎです!そんな黒猫様とお知り合いになれて光栄です。その昔、山本桂と西本和美といった日巨で地味なトレードもありましたよね(笑)
Posted by 羽夢 at 2010年11月08日 23:48
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須永投手、紺田選手 ⇔ オビスポ投手 (巨人) の交換トレードが成立
Excerpt: 2010/11/05   須永英輝投手、紺田敏正選手と、巨人のウィルフィン・オビスポ投手との2対1の交換トレードが成立したことが、両球団から発表された。   ..
Weblog: やっさん日記
Tracked: 2010-11-07 00:36
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