2009年12月29日

中田翔.2009【プロローグ】

偶然にも筆者は今年、中田翔の【快打】を、一度だけしか見たことがない。
5月29日のベイスターズ戦。エース・三浦大輔から、右中間に放った技あ
りの2ベースも、プロ初打点となった9月27日の福岡ソフトバンク戦、大隣
憲司
からの犠飛も、本当に偶然なのだが、スポーツニュースなどで後から
確認したに過ぎなかった。だから、厳密にいうと『リアルアイムで』という話に
なるのだが・・。

筆者が実際に目にした、大抵の中田翔は簡単に追い込まれては、空振り
三振を繰り返す・・そんな姿だった。しかし、たった一度の、あの日『目撃』
した一打には、この男の持つ無限の可能性と、かつて【怪物】と称されて
いた類まれな才能の片りんを、垣間みた気がした。


5月23日の札幌ドーム、東京ヤクルト戦。【7番・DH】で1軍初出場。
2回に回ってきたプロ初打席。初球ストライクのあと、2球目は内角を
厳しく責められ、体をのけ反らされる。そして相手投手・バレットが投じ
た3球目・・

『来ると思っていた』と、高卒2年目の選手とは思えぬ読みで、今度は
外角にきたストレートを、痛烈に左前へと弾き返した。球足が速く、と
ても19才のそれとは思えない、鋭い打球が瞬く間に三遊間を抜けて
いった。

中田の『門出』にスタンドが大歓声に包まれた。このヒットを足がかりに
先制点を呼び込み、先発で好投したダルビッシュ有からはお立ち台で
『中田さんのおかげ』と持ち上げられた。尊敬する先輩からのお褒めの
言葉に、本人は一生の思い出になったことだろう。


      sho nakata
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高校通算87本塁打を記録した、大阪桐蔭時代の豪快な打撃フォームは
影を潜め、どこか縮こまったような印象。当時と比べ、迫力には欠けるが、
これもプロの変化球に対応していくためのものなのだろう。

プロ初安打から『水を得た魚のように・・』とはいかなかったが、限られた
出番のなかで、できる限りのことはしてきた。(36打数10安打 打率.278)

ファームでは前人未到の30本塁打をクリアし、新記録を打ち立てた。当の
本人は『1軍で打たないと・・』と、慢心はしていない。だが、2軍戦はいえ、
試合数の少ない中で積み重ねてきた【30】という数字は、アーチストとして
の力と技術が伴っていなければ、到底成せれた本数ではない。ましてや高
校卒業してから、まだ2年目の選手なのだ。

今季1軍でのホームランが【0】に終わってしまったのは、これまた少し意外
だった気もするが、代打での起用も多く、少ないチャンスの中では致し方な
かったところか。 ⇒パ・リーグランキングへ

また終盤、来季へ新人王の資格を残すかどうかの問いに『どうでもいい』
気丈に返した辺り、中田の強いプロ意識も感じられるようになってきた。


高校時代、BIG3と呼ばれた千葉ロッテ・唐川侑己、東京ヤクルト・由規
先駆け、日本シリ−ズにも出場。代打で登場した2打席は、ともに三振に討
ち取られてしまったが、大舞台での貴重な経験を積むこともできた。


【しかし!中田翔に野球の神様は、まだまだ試練を与える・・】


オフに行われた、U−26NPB選抜対大学日本代表の試合にNPB代表と
して参加していた。そこで久々に快音を響かせたと思ったら・・。まさか、あ
んなことになるなんて・・



中田らしい、強烈な打球が左中間を抜けていった。長打コースだ
ったが、怠慢な走塁で単打止まりとしてしまい、スタンドからはブ
ーイング、あの星野仙一氏からはお叱りを受けてしまう始末・・

     (つぶやき)『この対戦投手って、結構いい球放るわ』

【白球と宿命 甲子園から生まれた6つの物語 】(日刊スポーツ・ノンフィクション)


シーズン中は練習に遅刻して出場停止の処分を喰らったり、この
男の『キャラ』なのか、節目節目で良くやらかしてくれる。いずれに
してもとんでもない【大物】であることに、間違いはない。


大阪桐蔭高のOBで『同タイプ』の先輩、中村剛也は真の覚醒まで
は6年の歳月を要した。とはいえ、ファイターズの背番号【6】、ミス
ターファイターズの先輩・田中幸雄は入団3年目で一軍に定着し、
ショートのポジションを手中に収めている。中田にとっても3年目の
来季は、勝負の年になりそうだ。


筆者はドラフトで4球団競合の末、【平成の怪物】を引き当てた時
の、あの感動を未だに覚えている。必ずや近い将来、ファイターズ、
いやパ・リーグを背負って立つ選手になるであろう・・。瞬間的に、
そんな明るい未来を思い描いた。

来季こそは野球人として【大物】ぶりを発揮し、バットでファンに
感動を与えて欲しい。ファイターズの背番号【6】はファンの夢と
希望がたくさん詰まっている・・


≪相互リンク≫中田翔ファンブログ
中田選手に特化したサイト。筆者も足しげく通わせてもらっています。
※選手情報や契約更改情報はコチラでもどうぞ!


posted by 羽夢 at 23:15| Comment(2) | TrackBack(0) | FSコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
羽夢さん、こんにちは。

中田選手、来季は楽しみであると同時に 、大成するか否かを決める重要な一年になりそうですね。

近鉄バファローズにもかつて、中村良二というウエスタンリーグの打撃王がいました。一軍での僅かなチャンスをモノにしなければ二軍でいくらタイトルを獲得しても意味がない事を中村選手の野球人生は教えてくれます。
頑張ってもらいたいですね。

さて、一年間お疲れ様でした。今年、このブログを知ったことは私にとって大きな収穫でした。来年も宜しくお願いします。
Posted by EILEEN at 2009年12月31日 17:28
EILEENさん、コメントありがとうございます。そして、新年明けましておめでとうございます!本年もよろしくお願いいたします。

中村良二選手、聞いたことあります。さしづめ『2軍の帝王』みたいな感じの選手はどこの球団にも存在しますよね。ファイターズでいうと藤島誠剛選手が、そんなところでした。

もちろん中田選手はあの番長・清原選手が『後継者』に指名していたぐらいですから、野球界の為にも1軍でバリバリやってもらわなければいけません。今年はきっとやってくれるでしょう♪

いえ、私の方こそEILEENさんの記事の切り口が大好きで、注目していました。これからも勉強させてください!
Posted by 羽夢 at 2010年01月01日 00:23
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