2009年10月18日

【惜別球人】伊藤剛

今シーズン限りをもって引退を表明していた伊藤剛投手。
10日の札幌ドーム、東北楽天戦。今季最終戦で一軍登録され、
ファイターズでのラスト登板。打者一人を三振に抑えた。


それから試合後のセレモニー。【この時】伊藤の目に、もう光る
ものはなかった。むしろ清々しい表情すら浮かべていた。
『やり遂げた』、充実感に溢れていたのかもしれない。


引退試合で触れることも多かったが、そう!伊藤は北海道移転後、
球団初セーブをあげた投手。移転後初勝利(2004.3/31)の時の
勝ち投手は立石尚行でセーブこそ付かなかったが、その記念すべき
試合の最後を締めたのも、実は伊藤剛だった。


移転後は中継ぎ・抑えで活躍。今回は残した足跡とともに、伊藤の
野球人生を振り返ってみたいと思う。



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伊藤がファイターズで過ごしたプロでの11年間・・・
思えばたび重なる故障との闘いだった。

あまり知られていなかったが力のあるストレートを軸にルーキ時代
から先発・抑えに活躍していた伊藤。北海道移転後は当時監督の
T・ヒルマン氏に承れてクローザーも務めた。


これが最初の復活劇!


ほとんど名前すら知られてなかった道産子の野球ファンに、
『ファイターズに伊藤あり』を強烈に印象づけた。


しかし、伊藤のプロデビュー時はもっと鮮烈なものだった・・


福岡ダイエーが球団初のリーグ優勝を目前に控えた99年9月
15日、東京ドーム。ファイターズの本拠でありながら圧倒的に
鷹党がスタンドを占拠した完全『アウェー』な状態・・

この異様な状況で、6回まで1失点に抑える好投をみせ、先発
初勝利を飾る。

まだ相手が手の内を知らない有利な面もあったとはいえ、当時の
ホークスの監督だった世界の王貞治氏が・・
(当時エース格だった)岩本とかの方が良かった』
なんて言わしめる、何とも皮肉で痛快な快投劇だった。


結局、1年目はこの1勝を含む勝1S、防御率2.38
ルーキーらしからぬ物おじしない強心臓ぶりと安定感が際立った。



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2年目から既に故障との闘いが始まり、不本意なシーズンを
送ってしまう。移転後は再びクローザーとして完全復活を印象
づけたが、ほどなくして故障・・


そして2度目の復活!


移転後・球団初セーブをあげた年から2年後の2006年。
1位通過をかけ3球団による一騎打ちの様相を呈してきた9月に
1軍に上がり、好投を連発。札幌では立ち台にもあがり、人目も
はばからず男泣きした。

その年のプレーオフ、日本シリーズでの登板はなかったが
アジアシリーズ・チャイナスターズ戦では2番手として登板し、
無失点ピッチングを披露。ルーキーイヤー以来、伊藤の短くも
光を放っていた時期だった。


そして2009年、ついに引退・・


伊藤のように素晴らしい素質を持ちながら故障に泣かされ続ける
投手が、ファイターズにはどうも多い。


古くは山原和敏、関根裕之、生駒雅紀・・


もし、【五体満足】で野球生活を送れたなら・・・
彼らの能力をもってして、そう悲観的にならざるを得ない。


山原や関根と違い、伊藤はドラフト6巡目。将来性も加味されて
いた上で、最初から期待されていたわけでもなかった。そんな
『掘り出しもの』の伊藤が伸び悩む他の上位選手を尻目に1年目
から1軍で活躍を果たす。これだから野球は面白い。


何度も何度も踏まれても、その度に力強く這い上がってきた
【雑草魂】を持った男がまた球界を去っていく・・


posted by 羽夢 at 23:58| Comment(2) | TrackBack(0) | FSネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
伊藤剛投手。
一年目から良い投手だなぁ、と注目してました。故障の連続とはいえ残念でなりません。ファイターズの次代のクローザーは彼だ、と。そう思ってました。

本文中に登場する山原投手も一年目の春先は素晴らしかった。何せ球が高めに浮かず、全てストライクゾーンの低め一杯。そんな印象です。
一時は奪三振率11点台の関根投手も小柄ながら好投手でしたね。

皆、故障に泣かされましたが、記憶に残る選手達です。
Posted by EILEEN at 2009年10月18日 14:25
EILEENさん、コメントありがとうございます!

伊藤投手も最後の登板は魂を込めて投げていた感じでしたね^^
最初の2、3球は全盛期を彷彿とさせるような球威とスピードでした。
さすがに最後の直球はシュート回転してましたけど・・(苦笑)

お〜山原投手をご存知ですか!相当な【通】ですね〜(笑)
当時の大沢監督がドラフト時に『山原獲れなかったら腹を切る』
みたいな発言をしていたのを、未だに忘れられません。
それほどの大器だったんですけどね・・。
Posted by 羽夢 at 2009年10月18日 21:37
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