された2002年オフ。阪神タイガースとの間で大型トレードが成立された。
タイガースからルーキーイヤーに.327でセ・リーグ新人最高打率を
記録した事もある坪井智哉がファイターズ入りした。
交換相手の一人、下柳剛は現在でもタイガースでエース級の活躍を
見せており、6年経った今でも両者が一線で活躍し続ける『好感』
トレードは極めて異例と言っていいかもしれない。
しかし03、05年の阪神優勝に大貢献した下柳に比べると坪井の
歩んできた道程は決して平坦なものではなかった。
移籍初年度こそプロ入り最高の打率.330をマークしたが翌年以降は
故障がちとなり次第にベンチを温める事が多くなっていった。
そしてファイターズが44年ぶり日本一の栄冠に輝いた2006年オフ、
よもやの戦力外通告を受けてしまう。
・・紆余曲折を経て『再雇用』といった形でファイターズに留まる事に
なった坪井。
2007年版・北海道日本ハムのオフィシャルガイドブック
何とも負けん気の強い、坪井らしい決意の一言が『好きな言葉』として
記されていた。
【見返したる!!】
この言葉を胸に2007年前半は主に3番に定着してリーグ連覇に貢献、
見事に復活を果たした。
優勝目前の札幌ドーム、楽天戦でそれまで好投を続けていた田中将大から
サヨナラ安打を放ってチームを勢い付けた試合も印象深い。


昨年からは代打の切り札として再びベンチを温める機会が多くなった坪井。
だが抜群の集中力が産む勝負強い打撃はチ−ムに欠かせない戦力となっている。
古巣・阪神とのゲームになった今日の試合は11回裏、一死一、二塁の
見せ場での登場だったがあえなく併殺打に終わってしまった。
今後もDH制のないセ・リーグ主催ゲームなどでは代打・坪井の出番も
また多くなってくるだろう。懐かしい故郷、甲子園でのタイガース戦も
まだ残っている。
何度も折れそうになった心を不撓不屈(ふとう・ふくつ)の精神で
乗り越えてきた。
通算1000本安打まであと74本。
『見返したる!!』
坪井智哉の飽くなき挑戦と戦いはまだまだ続いていく・・・
5/31
F4−T4(延長12回引き分け) 札幌ドーム 観衆 42,051人
【本塁打】T 金本12号
